レタスを高温に強くするエタノールの「力」

理研が発見

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エタノール投与で高温ストレス耐性の強化(理研提供)

理化学研究所環境資源科学研究センターの関原明チームリーダーらは、植物にエタノールを投与することで高温ストレス耐性を高められることを発見した。レタスで実証した。細胞内の小胞体における反応が高温ストレス耐性獲得に関わることを見つけ、エタノール投与によりこの反応が活性化されることを示した。地球温暖化による厳しい高温条件で作物の収量低下が懸念される中、安価なエタノールで作物を高温に強くする肥料などの開発が期待される。

モデル植物のシロイヌナズナを20ミリモル濃度のエタノール水溶液が入ったトレーに3日間置くことで、50度Cの環境下に3時間置いた場合の生存率を5倍以上高められた。畑のレタスは、35―40度Cのビニールトンネル内でも良く生育した。

小胞体には、折り畳みの不完全なたんぱく質の過剰蓄積を回避する「小胞体ストレス応答(UPR)」というシステムがある。エタノールにより、UPR制御因子とその標的が活性化され、正常なたんぱく質の折り畳み機構が向上し、ストレス耐性が強化される。

研究グループはこれまでの研究で、エタノール投与により植物の耐塩性を強化できることも示している。

日刊工業新聞2022年6月27日

キーワード
理研 エタノール 植物

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