日本電産が売上高10兆円へ布石、中国にEVモーターシステム新工場
日本電産は、中国の浙江省平湖市に電気自動車(EV)駆動用トラクションモーターシステム「E―Axle(イーアクスル)」の組み立て工場(イメージ)を建設する。10月に着工し2023年10月に稼働する見通し。投資額は非公表。生産能力はフル稼働時で年産100万台を計画する。新工場整備で、30年度の目標に掲げる連結売上高10兆円達成の布石とする。
新工場は同社のイーアクスル事業における「フラッグシップ工場」をコンセプトとし、グループの部品事業も集約。イーアクスル組み立てのほか、インバーターやギアなど関連部品を製造し、EV専用一貫工場を掲げる。
敷地面積は7万2800平方メートル、延べ床面積は10万9600平方メートル。フル稼働時の人員は約2500人を見込む。
モーターとインバーター、減速機などが一体化したトラクションモーターシステムは世界的なEV普及で受注が急増している。
現在、日本電産のイーアクスルの販売実績は中国向けがほとんどで、4月末までの中国での累計販売台数は37万台超。
日刊工業新聞2022年5月24日