非常時に安心の「ダンボールトイレ」、新たに開拓した販路
京阪紙工(大阪府大東市、住谷正司社長)が2014年に発売した強化段ボール製の簡易トイレ「@(アット)トイレ=写真」の引き合いが出始めている。同社は精密機械の輸送用段ボールが主力だが、近年はBツーC(対消費者)の自社製品の開発にも力を入れている。同トイレはパーツ三つを差し込むだけで、簡単に組み立てできる。通常の洋式トイレと同じような形状で、いす部分の耐荷重は1トン。
14年の発売以来、計5000台程度を販売した。自治体の備蓄やアウトドア用を想定しているが、最近は「建設会社の工事現場向けでも納入実績がある」(住谷社長)と新たな販路も開拓した。
アットトイレはトイレットペーパー2個、ビニール袋10枚、凝固剤10個、軍手一つを同封し、開封後すぐに使える。非常時はトイレの有無が重要になるため、手軽さを訴求する考えだ。
日刊工業新聞 2022年4月21日