スズキの生産計画に再ブレーキか、増える悪影響要因
スズキが2022年度の4輪車の国内生産計画を、21年度当初計画比約1%程度増の約102万台程度に設定していることが分かった。部品メーカーなどに通達した。21年度見込みと比べると約21%増となる。ただ、4月の計画を当初計画から約33%程度減の約6万台程度と通達しており、実際には下振れする可能性がある。軽自動車を中心に売れ筋の車種を抱えており、前年度計画並みの生産の確保を図ったとみられる。
4月の当初計画は約9万台程度だった。相良工場(静岡県牧之原市)で生産する小型車を中心に湖西工場(同湖西市)の軽自動車、磐田工場(同磐田市)の軽商用車などあらゆる車種生産を減らす見込み。湖西工場では4、5日の2日間、相良工場と磐田工場は4、11、16、23日の4日間操業を停止する方針。
半導体不足、新型コロナウイルス感染症拡大、3月の東北での地震での部品調達難が影響しているとみられる。半導体不足対策は進めているが、ロシアのウクライナ侵攻、新型コロナウイルスの感染再拡大によるロックダウンなど悪影響要因が増えている。
5月は当初計画の約7万台程度で通達している。3月は当初計画比約5%程度減で、1、2月に比べ回復の兆しがあったが再ブレーキがかかりつつある。
日刊工業新聞2022年4月1日