トヨタが水素貯蔵モジュールを開発した背景事情
トヨタ自動車は、樹脂製タンクにセンサーや自動遮断弁などの安全装置を組み合わせた水素貯蔵モジュールを開発した。搭載量が4―10・4キログラムの3タイプがあり、一般的な金属製シリンダーと比べて軽量な上、最大4倍の水素を貯蔵できるという。港湾や山岳地といった水素充填が難しい地域で、水素の活用がしやすくなる。実用化の時期は未定。今後、各国の法規などを踏まえながら製品化を検討する。
燃料電池車(FCV)「MIRAI(ミライ)」で採用している樹脂製タンク4本と、水素残量などを表示するモニター、異常を検出して自動で供給を停止する安全機構で構成する。内蔵タンクの大きさにより、水素搭載量が4キログラム、8・4キログラム、10・4キログラムの3タイプがある。貯蔵圧力は70メガパスカル。
自動車用の樹脂製高圧タンクを船舶や鉄道、定置式発電機などでも使いたいという要望を受けて開発した。
日刊工業新聞2022年3月31日