軽トラをオーダーメードでキャンピングカーに、実現する「箱」がスゴい
マッシュアップ(千葉県木更津市、大久保淳二最高経営責任者〈CEO〉)は、ハウスオンザモビリティ(千葉市中央区)と連携し、キャンピングカーの受注生産サービスを始めた。顧客の求めに応じ、オーダーメードで設計・製造する。近年高まるキャンプ人気の需要を取り込む。ほかに移動式キッチンカーやサウナカーの受注生産にも応じる。年間30台の販売を目指す。
マッシュアップが始めたキャンピングカーなどの受注生産サービスは、ハウスオンザモビリティの中台友章社長が独自開発した箱を、顧客の要望に応じてカスタマイズする。その箱を軽トラックなどの荷台に設置してキャンピングカーやキッチンカー、サウナカーに仕立てる。参考価格は消費税込みで60万円から。
箱は前方からの風を受け流す設計とし、トラックに搭載して移動する際の落下リスクを抑えた。箱の内部に空調機器などを追加できる。車種に応じて設計し、箱のみの販売にも応じる。
ハウスオンザモビリティの中台社長は、箱の開発のきっかけを「台風で自宅が被災した友人のために(仮設住居として使える)試作品を作ったこと」と説明する。その後、箱を設置した試作車の作製などを経て、用途に応じた受注生産サービスを事業化した。一方で、同社は販売ノウハウが乏しいため、知人を介してマッシュアップの紹介を受けた。
マッシュアップは輸入車販売やレンタカー事業が主力。キャンプ人気が高まる中、キャンピングカー需要が堅調に推移すると判断し、ハウスオンザモビリティとの提携を決めた。マッシュアップの大久保CEOはキャンピングカーなどの受注生産サービスを「新しい事業の柱にしたい」とする。生産能力の拡充を検討する方針だ。
日刊工業新聞2022年3月24日