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SOMPO系が事業化へ、「空き家サブスク」の全容

SOMPO系が事業化へ、「空き家サブスク」の全容

空き家イメージ

SOMPOホールディングス傘下のSOMPOライトボルテックス(東京都新宿区、楢崎浩一最高経営責任者〈CEO〉)は空き家をサブスクリプション(定額制)型で提供するサービスに向けた実証実験を始める。住宅ローンの縛りを受けず転居の流動性を高めると同時に、スマートハウスの付加価値で一般的な賃貸とも異なる生活体験を創出する。早ければ2024年に事業化する。

22年夏にSOMPOライトボルテックスの社員2人がプロトタイプの住宅にそれぞれ家族同伴で入居。パッケージ化して提供予定のスマート家電やヘルスケア関連の製品・サービスを実際に利用して事業パートナーにフィードバック・改善する。23年には数十棟規模に拡大、一般消費者の参加を募る予定だ。

事業化する場合、首都圏で先行してサービスを提供する。週に数回、JR山手線圏内に通勤する世帯年収1000万円程度のファミリー層をメーンターゲットに想定。火災保険料や各種サービスの使用料が含まれた月額のサブスク料金は少なくとも20万円を下回る水準を目指す。ライトボルテックスは生活全般のリアルデータをメーカーなどに提供するデータビジネスでの収益化も検討する。

住宅ローンの存在で転居の可能性を狭めることなく、通常の賃貸住宅では得られない生活体験を訴求。持ち家でも賃貸でもない第3の選択肢を提示し、豊かな暮らし作りをサポートする。

日刊工業新聞2022年2月24日

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