ニュースイッチ

プロチーム組成も視野、双日がeスポーツに参入する狙い

プロチーム組成も視野、双日がeスポーツに参入する狙い

拡大傾向にあるeスポーツ市場(イメージ)

双日はeスポーツ事業に参入する。新会社「GRITz(グリッツ)」(東京都千代田区、共同代表=桐谷恒毅氏、温哥華氏)を設立した。まずは双日のネットワークを通じてスポンサー企業を集め、出資金でイベントを開く。メディア・施設運営事業を展開するほか、関連商品の電子商取引(EC)販売なども収益の柱に育てる。将来的にはグリッツ傘下のプロチーム組成も視野に入れる。

グリッツは双日の完全子会社で資本金は1000万円。若年層への認知度を高めたい企業などをスポンサーとして募り、eスポーツの大会を開く。1回目の開催時期、規模など詳細は現在詰めている。

大会やプロチームに関する情報のほか、eスポーツになじみが薄い層に関心を持ってもらえるような情報もネットで配信する。

世界的な盛り上がりを背景に、商社がeスポーツ市場に参入する動きが出てきた。丸紅は2021年、eスポーツチームを傘下に持つ英社と提携した。プロチームの日本進出支援をはじめメディア事業を展開する。三井物産は子会社のワールド・ハイビジョン・チャンネル(東京都渋谷区)を通じ、プロチーム「原宿STREET GAMERS」を設立した。

日本能率協会総合研究所(東京都港区)によると、国内のeスポーツ市場は23年度に180億円、26年度には500億円まで拡大する見通し。18年頃から業界団体の設立や大会開催環境の整備により国内市場が拡大している。一方、スポンサー企業が少ないことや法規制など課題も残る。

日刊工業新聞2022年2月9日

編集部のおすすめ