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ロボット売上高4倍に、川崎重工はどう達成するか

ロボット売上高4倍に、川崎重工はどう達成するか

グラインダー(研削盤)作業が遠隔から可能なロボットシステム「サクセサー―G」

川崎重工業は2030年度にもロボット関連の売上高で4000億円を目指す。産業用ロボットの枠組みを広げ、今後10年弱で事業規模を4倍強にする。造船や車両、航空機、プラントなど自社の事業領域とロボットをかけ合わせ、総合ロボットメーカーとして社会課題を解決する新たな事業を創出する。

川重は22年3月期の産業用ロボットの売上高を950億円と予想する。複数の事業体を持つコングロマリット企業としての強みを生かし、30年度に向けて多種多様なロボットを開発し、事業化する。

すでに熟練技術者の動きを再現し技能を伝承するロボットシステム「Successor(サクセサー)」を投入。20年にはシスメックスとの共同出資会社メディカロイド(神戸市中央区)が国産初の手術支援ロボット「hinotori(ヒノトリ)サージカルロボットシステム」を開発した。

ほかにも「自動PCR検査ロボットシステム」や海底パイプライン検査用の自律型無人潜水機「SPICE(スパイス)」などさまざまな領域にまたがる。マーケットイン思考で事業領域を広げる。

国際ロボット連盟の報告書によると、従業員1万人当たりの産業用ロボット利用台数(ロボット密度)は日本が364台に上るが、世界全体では113台にとどまり、導入拡大余地は大きい。

普及が見込まれている製造現場向け自律走行型のロボットについて、川重は「オフロード技術が社内にある」(橋本康彦社長)など2輪、4輪車技術を活用することも想定する。

日刊工業新聞2021年12月29日

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