拡大期待の「無線給電」市場を狙う。丸文が開発した評価キットの仕組み

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丸文とオシアが共同開発した無線給電の評価試験センサ―キット。国内でも関連市場の拡大が見込まれる

丸文は無線で電気を飛ばす無線給電の機能を組み込んだセンサーキットを米ベンチャーのオシアと共同開発した。顧客が自社のシステムにセンサーを接続すれば無線給電の評価試験を行えるようになる。従来は顧客自身がプログラムを組んで試験する必要があった。無線給電に関しては総務省が近く規制を緩和するとみられ、国内でも関連市場の拡大が期待される。顧客の評価も進むとみられることに対応する。

センサーキットに組み込むのはオシアの無線給電技術「Cota(コタ)」。顧客がキットを自社のシステムにつなげると、センサーは感知した温度や湿度などの情報を本体側に伝える。有線ケーブルなしで電力を送れるほか、センサーの動作制御の様子をモニターで確認もできる。

今月から順次提供を開始し、2022年4月には一般にも提供する。無線給電技術の評価に関する顧客の負担を軽減することで、工場や倉庫、小売店など幅広い分野でコタ技術の採用につなげたい考えだ。

コタは10メートル以内のデジタル機器などに無線で電力を送ることができる。送電側がビーコン信号を利用して給電ルートを検出し、受け取り側に焦点を合わせる方式を取る。受け取り側が移動しても充電できる。

総務省は21年度中にも省令改正で920メガヘルツ(メガは100万)、2・4ギガヘルツ(ギガは10億)、5・7ギガヘルツを無線給電に割り当て、屋内での利用を認める見通し。日本でも企業や大学の技術開発が加速している。

日刊工業新聞2021年12月2日

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