業界最大の粒剤散布幅を誇る、ニックスの農業用ドローンがスゴイ
ニックスは飛行ロボット(ドローン)向け農業用粒剤散布ユニットのプロトタイプを開発した。肥料、農薬、種子など形状や大きさが異なる粒剤に幅広く対応し、下方向へ均一な帯状で散布する。ドローンメーカー、TEAD(群馬県高崎市)が2022年1月発売予定の農薬散布用新機種でオプション設定される見通し。
ニックスは新規事業として20年からドローン向けアタッチメントユニット「D―ACT」の開発に取り組んでおり、物流分野の荷物搬送ユニットに次ぐ用途展開になる。農業分野では従来の無線操縦ヘリコプターに比べて安価で、中規模農地でも正確な散布作業ができるドローンが普及しつつある。同社が主力とするプラスチック射出成形品や機構部品の開発技術を生かし、樹脂部品による軽量化に併せて「業界最大レベルの粒剤散布幅を実現している」(柴田翔平新事業開発部プロダクトマネージャー)という。
D―ACTとして現在、災害時対応や山間地への物資輸送などで、着陸せずに荷物の受け渡しができる昇降ユニット開発も進めている。
日刊工業新聞2021年11月1日