開発者が語る「レガシィ アウトバック」のこだわり

スバル商品企画本部プロジェクト ゼネラルマネージャー 村田誠氏

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新型「レガシィ アウトバック」は、1995年に登場した「レガシィ グランドワゴン」から車名変更も経て6代目。初代はSUBARU(スバル)の哲学・歴史の集大成として誕生したクロスオーバーSUV(スポーツ多目的車)の先駆けだ。代を追うごとに販売台数を伸ばし、米国でも主力の製品だ。

新型はスバルの最上級SUVとして、存在感を主張するたくましいデザインに仕上げた。19年の北米発売を皮切りに欧州、中国へ順次導入した。満を持しての日本市場への投入だ。

先代モデルと比べ、車室の前後長を伸ばし、後部座席の前の空間も広げ快適性を高めた。荷室も内装の工夫などでスペースを広げたほか、電動パワーリアゲートの駆動ユニットを一体化し出っ張りをなくした。その結果、体積としては先代モデルと比べ約10リットル増えた。しかし、ボディー全体のサイズ変更は最小限に留め、最小回転半径などは変わっていない。

組み立て方も先代から大幅に変わった。独自の車台「スバルグローバルプラットフォーム(SGP)」と、先に組み立てたボディー全体の骨格に外板パネルを強固に溶接する「フルインナーフレーム構造」を採用。これにより車体ねじり剛性が同70%増となり、安全性や走行性能が高まった。

後発となった日本仕様車は顧客の声を汲み価値向上を図った。海外向けとの大きな違いは二つある。

まずはエンジンだ。海外向けの排気量は2500ccもしくは2400ccだが、日本仕様は約1800ccとした。日常使いに適し、環境性能と動力性能を高次元で両立するパワーユニットとして選んだ。低回転域から300ニュートンメートルの高トルクを生み、気持ちよく加速する。時速40キロメートルから80キロメートルへの加速時間は、先代の日本仕様車と比べて約15%短縮した。

もう一つは、先進運転支援システム(ADAS)「アイサイトX」の全車標準搭載。最新の安全装備の採用は、競合との差別化で重要なポイントだ。

アウトドアツールとしての高い機能と快適性を融合させ、どこまでも走り続けたくなる車に仕上げた。主ターゲットは40―50歳代。車と過ごす時間や経験をより豊かにしたい人に多く楽しんでもらいたい。

【記者の目/安全性と走破性で差別化】
ライバルとして国内メーカーでは同サイズのSUV、欧州メーカーでは同サイズと一回り小さいサイズのSUVを想定し、安全機能の充実と走破性の高さで差別化を図った。SUV市場は人気車種がひしめくが、先行受注は好調で良いスタートを切った。勢いをどこまで維持できるか注目される。(国広伽奈子)

◇レガシィ アウトバック(Limited EX) 全長×全幅×全高=4870×1875×1675mm
車両重量=1690kg
乗車定員=5人
エンジン=水平対向4気筒DOHC直噴ターボ
総排気量=1795cc
最高出力=130kW(177馬力)
変速機=リニアトロニック(マニュアルモード付)
WLTCモード燃費=1L当たり13.0km
価格=429万円(消費税込み)
 

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日刊工業新聞2021年10月15日

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