ニュースイッチ

オリックスが東大と実証、AI活用で再生可能エネルギーの地産地消なるか

オリックスは、東京大学と共同で、再生可能エネルギーの発電側と消費側を地域内で結びつける地産地消型の実証実験を福島県会津若松市で11月に始めると発表した。両者の電力に関する共同研究成果を活用し、人工知能(AI)などで電力の需要と供給量を予測し、直接取引するシミュレーションを実施する。実証は2022年3月まで。実際に再生エネの直接取引はしない。

オリックスは東大と19年から、ブロックチェーン(分散型台帳)を活用して再生エネ由来の電力の発電から消費までの履歴を証明するトラッキングシステムを共同研究しており、実証実験に生かす。

会津若松市では、同社のグループ会社が温泉旅館を運営しているほか、他社の太陽光、風力、水力の各発電所がある。トラッキングシステムとAIにより、旅館の稼働率や気象条件を考慮し、旅館の電力需要と発電所の供給量を予測し、直接取引するモデルをつくれるか検証する。

両者は13日に都内で会見し、田中謙司東大大学院工学系研究科准教授は「オリックスと一緒なら受け入れられやすい」と期待を示した。佐藤厚範オリックス環境エネルギー本部副本部長(写真)は「分散型エネルギーに向けて頑張る」と意気込んだ。

オンラインセミナーのご案内

ニュースイッチでは、オンラインイベント「失敗パターンから学ぶ 製造業AI導入のカギ 〜AIプロジェクトのリベンジを目指して〜」を開催します。
本セミナーでは、特集「AIは幻想かー導入現場のリアル」の執筆を手がけた、AI開発スタートアップLaboro.AIの代表取締役CTO 藤原弘将氏が、製造業の代表的なAI導入ケースである異常検出、需要予測、故障予知、安全管理、工程スケジューリングをテーマに取り上げ、それぞれのアンチパターンを紹介し、AI導入プロジェクトを成功に導くためのヒントを提供します。

2021/10/20(水) 14:00 ~ 15:30
<<申し込みはこちらから>>
参加料:¥7,700(税込)
申し込み締切 2021年10月19日(火)12:00

【連載】AIは幻想か―導入現場のリアル
日刊工業新聞2021年10月14日

編集部のおすすめ