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貧困農業国の強い味方に、立命館大が実証する「樹液発電システム」の仕組み

貧困農業国の強い味方に、立命館大が実証する「樹液発電システム」の仕組み

実験農場「パニパニファームキャステム」(立命館大提供)

立命館大学は、植物内の水分と亜鉛の化学反応を利用する樹液発電を用いた「ワイヤレス植物モニタリングセンサシステム」の実証実験を始めると発表した。期間は2024年6月まで。無電源農地が多いガーナの南国果樹に適用し、現地の果樹の品質と生産性を向上し貧困農業国などの持続可能な農業を支援する。実験はガーナと気候が類似した沖縄県宮古島市で行う。

植物の導管に亜鉛メッキを施した電極を刺し、導管を通る水分と亜鉛が反応して発生する微弱な電気を蓄積。一定の電力が貯まった時点でセンサー内の送信機から受信機へワイヤレス送信する。受信間隔をモニタリングすれば植物の健康状態を継続的に観察できる。

Degas(東京都渋谷区)、エイブリック(東京都港区)、浅井農園(津市)の3社と協力して実験する。Degasの牧浦土雅最高経営責任者(CEO)は「低所得農家の所得増加に寄与し、農業の革新にもつながる」と期待を示した。

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