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売上高10兆円へ、日本電産が推進する人事制度改革の全容

日本電産は、2030年度に連結売上高10兆円を目指し「グローバル化が進む中で勝ち続けていくため」(平田智子執行役員)の人事制度改革を進める。20年度に会社を良い方向に変える人材を厚遇する結果重視の評価制度を導入、21年度に一定の等級以上に「職務等級制度」を適用し、ポジションに対する責任と権限を明確にした。同時に職責の大きさと成果に対し報酬を支払う制度も導入。キャリア形成の明確化や優秀な人材確保で、強固な企業体を構築する。

従来も年功序列の処遇は行っていなかったが、人によってポジションが決まる「メンバーシップ型」が基本だった。職務に応じて適切な人材を登用する「ジョブ型人事」をまずは日本電産国内社員約1000人を対象に導入してベースを築く。22年4月には国内グループ企業約1万人に適用を拡大し「人材交流や人事異動をしやすくする」(大西昌史人事部長)方針だ。

職務等級制度では、職責の範囲や権限、担当する折衝の難易度、業務の革新性などをもとに、ポジションごとにジョブディスクリプション(職務記述書)を作成した。条件を満たせば年齢や性別などに関わらず目指すポジションに就ける可能性が広がる。

同制度に準じて、報酬制度も変革。月給はポジションの職責の大きさに、年2回の賞与は成果に応じて決まるメリハリの効いた処遇とした。

今後、若手社員にジョブディスクリプションの公開を予定する。大西部長は「就きたいポジションの要件を知ることで、自律的なキャリア形成を促す」と狙いを明かす。

日本電産は23年に創立50周年を迎える。変革する人事制度を内外に公表し、“強い組織の社員である”という認識を持って、次の50年にさらなる飛躍を遂げる決意だ。

日刊工業新聞2021年9月13日

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