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はやぶさ2が「リュウグウ」から持ち帰ったもの、初期分析が始まる

堀場製作所の先端分析機器を備えた分析サービス拠点(京都市南区)で24日、小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」から持ち帰った砂などの初期分析を行う分析開始式が開かれた。圦本(ゆりもと)尚義北海道大学教授(写真中央)がリーダーの化学分析チームが、蛍光X線分析装置など用いて非破壊・非接触で試料を構成する元素の種類、比率などを分析する。圦本教授は「初期分析でも新しい発見がたくさん出てくるだろう」と期待感を示した。

初期分析は六つのチームで行われる。化学分析チームは北海道大学のほか、東京理科大学、高輝度光科学研究センター、堀場の子会社で同拠点を運営する堀場テクノサービス(京都市南区)、リガク(東京都昭島市)の研究者ら約50人で構成する。初期分析は約1年間で、今年末か来年初めに最初の結果を論文発表する計画。堀場テクノサービス分析技術本部の沼田朋子部長は「人類として初めて測定することにわくわくしている」と話した。

日刊工業新聞2021年6月25日

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