新卒から最短8年で管理職、積水ハウスが11年ぶり人事制度刷新の狙い

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積水ハウスは新卒入社から最短8年で管理職に昇進できる人事制度を2022年度に導入する。現制度から非管理職社員の等級階層を減らし、優秀な社員を早期に管理職に登用できるよう、11年ぶりに人事制度を刷新。管理職では複線型のキャリアパスを導入する。ポジションに対する役割と能力を明確にする「役割等級制度」により、社員が自律的にキャリアを形成する組織風土を目指す。

新制度の対象となるのは積水ハウスの社員約1万6000人で、グループ会社への導入も検討する。非管理職は「プレーヤー(P)」と位置付け、キャリアの軸を見極める時期として部門の異動で等級が下がらない職能資格制度を維持する。一方で階層は簡素化し、従来の9階層から5階層に削減。より早く管理職に登用できるようにする。

管理職ではキャリア選択の自由度を広げる複線型を導入する。支店長や本社部門の責任者にあたる「マネージャー(M)」と、専門家を目指す「スペシャリスト(SP)」に分け、それぞれ各4階層を設ける。

M職では下から2階層目になるとジョブディスクリプション(職務記述書)を策定し、等級に対する役割と責任を明確にする。SP職は経営企画部や設計部、施工本部など本社部門に加え支店や営業所も対象とし、その部門で業界をリードできる専門家を目指す。約4800人の管理職のうち、M職が4割、SP職が6割となる。

新制度の導入に先立ち、21年度から評価制度も刷新した。昇格、昇給、退職金ポイントに対しては、業績重視の評定から能力・行動評定重視に変更。業績評定は賞与に反映させる。昇格に重要となる能力・行動評定では、M職、SP職、P職ごとに求められる明確な人物像や能力など10項目を設定し、キャリア面談に活用する。

藤間美樹執行役員は「短期的な業績だけ評価するのではなく、長期的なキャリアプランの構築に向き合う場をつくる。若いうちからキャリアへの意識を高めてほしい」と話す。

日刊工業新聞2021年6月21日

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