ファナックが出荷の段階から二次元コード、顧客が遠隔保守サービスを使いやく
ファナックは工作機械やロボットの遠隔保守サービスに必要な2次元コードを、出荷の段階から貼り付ける取り組みを始める。従来は後付けで対応していた。5月から小型切削加工機などの「ロボマシン」で、6月からは産業用ロボットで出荷時の貼り付けを開始。顧客が遠隔保守サービスを使いやすくする。
ファナックはスマートフォンを活用した問い合わせサービス「ファブリキュアコンタクト」を2020年10月に始めた。同社製の加工機やロボットに貼った2次元コードとスマホを活用し、ユーザーと同社のサービスセンターを容易につなぐ。
21年4月初旬までに顧客の国内工場で稼働する約2300台の加工機・ロボットに同コードを貼り付けた。工場出荷段階で同コードを貼ることで、顧客が機械導入直後から同サービスを使えるようにする。
同サービスでは2次元コード貼り付け時に加工機やロボットの情報とリンクさせる。同コードを利用者が読み取ると、URLが表示され、保守に関する画面にアクセスできる。利用者は問い合わせ内容や必要事項を入力・送信。これをファナックの担当者が確認し、利用者へ連絡する。問い合わせ時に装置の症状に関する写真も添付できるため、保守の効率化につながる。
今後、同社では遠隔保守サービスのブランド名称を「ファブリキュア」に統一。先行しているファブリキュアコンタクトのほかにも、複数の機能を同ブランドの下で展開していく計画だ。
日刊工業新聞2021年4月22日