日野自動車初の「量産EVトラック」、その実力は?
日野自動車は、小型電気自動車(EV)トラック「日野デュトロZ(ズィー)EV」を開発した。同社初の量産EVトラックとなる。航続距離は100キロメートル超。2022年初夏に販売する。前輪駆動方式で、地面から荷台床までの高さは従来のエンジン後輪駆動車と比べて半分の約40センチメートル。EVならではの超低床構造で荷役作業の効率を高められるようにした。環境対応を進める物流事業者の需要を取り込む。
販売目標や価格は非公表。全長は約4・7メートル、全幅は同1・7メートル、全高は同2・3メートル。現行の小型トラック「日野デュトロ」より一回り小さい。普通免許で運転できる。
同社独自のEV専用シャシを開発した。従来のエンジンとトランスミッションの代わりに、モーターをキャブ(運転室部分)下に搭載して前輪駆動にした。リチウムイオン電池は荷台床下のフレームの内側に搭載した。運転室から荷室へ直接行き来でき、作業車の乗り降りの負担を軽減できる。
日刊工業新聞2021年4月16日