検品時間が10分の1!セブンーイレブンが全店導入の新検品システムがすごい
セブン―イレブン・ジャパンは、物流センターから店舗に届く商品の検品作業を従来の30分から10分の1に当たる3分に削減する新検品システムを整備した。ハンドスキャナーを使って商品ごとに読み取る作業から、商品が入った番重(ばんじゅう)(薄型の運搬容器)の読み取りに切り替えることで、店舗スタッフの業務負担を軽減する。2021年2月までに全店(約2万1000店)に導入する。
店舗が発注した商品は、物流センターでアイテムごとに番重に入れ店舗に納品される。従来は納品された商品を、各店舗のスタッフがハンドスキャナーで一つずつバーコードを読み取り、目視で個数を確認した後に品出ししていた。商品が入った番重は重量もあり作業負担が大きかった。
新検品システムの対象は、弁当やおにぎり、サンドイッチや麺類、総菜などのフレッシュフードで、番重のバーコードのみを読み取る。発注数と番重内の納品数の差である誤納率が、商品数1万個に対して0・01%以下と低いため、番重のみの読み取りで対応することにした。
北海道や九州など1000店以上で実験したところ、平均で検品作業時間を27分短縮した。検品時に商品の状態をチェックしているスタッフもいることから、最終的な導入判断は店舗オーナーの希望に合わせて行う。
セブン―イレブン・ジャパンでは「省人化プロジェクト」を推進し、店舗スタッフの負担が大きいレジ関連業務、品出し業務、清掃業務の改善に取り組んでおり、今回の新検品システム導入もその一つとなる。
日刊工業新聞2020年11月4日