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Vチューバーが小説朗読や作品販売、広がり続けるVRコンテンツ

Vチューバーが小説朗読や作品販売、広がり続けるVRコンテンツ

VIVE VRストアではVチューバーが接客する

HTC NIPPON(東京都港区、児島全克社長、03・6450・1415)は、仮想現実(VR)空間上でモノを売ったりイベントを開いたりできる場(プレイランド)を10月にも開く。クリエーターやVRコンテンツの制作会社などがVR空間でイベントを開き、消費者からフィードバックを受けられる環境を整える。場を用意することでクリエーターを含めたエコシステム(協業の生態系)を育てていく。

VR空間に説明員を置き、自社のヘッド・マウント・ディスプレー(HMD)などの端末を販売している「VIVE VRストア」を拡張する形でプレイランドを構築する。

プレイランドではVチューバーによる小説の朗読会、作品の販売などをVR空間上で行えるようにする見込み。新型コロナウイルス感染拡大の影響でリアルな会場で行う朗読会や同人誌即売会の開催に制限がかかる中、VRコンテンツのマーケティングの場を提供することでVR市場の裾野拡大につなげる。

HTC NIPPONは台湾HTCの日本法人。HMDの販売も推進している。6月には眼球の動きや焦点を追跡できる機能を搭載した「VIVE PRO EYE」、超音波式の6DoFコントローラーが付属したスタンドアローン(単体)型の「VIVE FOCUS Plus」を発売した。消費税抜きの価格はそれぞれ16万2880円、8万9750円。

VRストアでは説明員をするVチューバー11人を雇用し、モノを売る販売モデルを検証している。説明員と顧客がしっかりコミュニケーションすると高い割合で購入に結びつく結果を得られたことから、プレイランド上でも消費者からフィードバックを受けられるようにする。

同社がVRコンテンツ拡大に向けたアンバサダーを募ると150人の応募があった。こうしたクリエイターからプレイランドで展開するコンテンツのアイデアを募る。VRは端末の進歩で、クリエイターやアクターが1人でできることが広がっている。さまざまな体験を試す場を提供することで創作を支えていく。

日刊工業新聞2020年9月15日

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