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抗菌加工製品の認証マーク、印刷業者の取得が相次いでいるワケ

抗菌加工へのニーズが高まっている。抗菌加工製品に認証マークを付与する、抗菌製品技術協議会(東京都新宿区)によると「3月から認証を取得する中小印刷業者やフィルムメーカーが急増している」。

認証には抗菌加工されていない製品表面と比べ、細菌の増殖割合を100分の1以下に抑えるのが条件。性能は国際標準ISO22196に準じて実施する試験の結果に基づいて判定される。

印刷業で認証取得が増えているのは「外食や食品メーカーからメニュー表やパンフレットを抗菌にできないかといった要望が多いため」という。新型コロナウイルス対策には公衆衛生に万全を期し、消費者の安心感を少しでも高めておきたい。

栃木県佐野市の秋栄堂印刷は5月から抗菌ニスを塗布した名刺の受注生産を始めた。近く抗菌効果のあるマスクケースも発売する。「商談の際にマスクをあごの下にずらして話すのは失礼。ウイルスの繁殖を防げるケースがあれば」と考案した。

社内の技術や技能を組み合わせ、小技でも次なる攻めの一手を繰り出してみる。元気のある中小企業はこうした仕込みが大事な時だ。名刺の隅には「抗菌ニスを使っています」とある。名刺をきっかけに会話が弾むといい。

日刊工業新聞2020年6月1日

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