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独立系大手サプライヤー、EV用部品で中国に新工場の勝算

ニッパツが国内工場の増強と合わせ商機逃さず
独立系大手サプライヤー、EV用部品で中国に新工場の勝算

精密バネが主力のニッパツ(同社公式サイトより)

ニッパツは電気自動車(EV)とハイブリッド車(HV)の駆動用モーターコアの増強に乗り出す。総投資額は40億―50億円。早ければ2021年にも中国に新工場を建設し、モーターコアの生産を始める方針。詳細は検討中だが、生産能力は日本とメキシコの既存拠点と同規模になる見通し。日本では厚木工場の生産能力を2倍に高める。環境規制の厳格化により電動車の需要が高まる中、中核部品の生産体制を拡充し、商機を確実にする狙い。

精密バネなどを生産するニッパツの中国拠点「広州日弘機電」(広州)の隣接地に新工場を構えることを検討する。投資額は30億―40億円規模になる見通し。現地で生産する日系メーカーの電動車に納入するほか、現地のメーカーに対してモーターコアを訴求する。同製品の生産に利用する部材などは中国現地で調達することも検討し、価格競争力を高める考え。

また、すでにモーターコアを生産する厚木工場(神奈川県愛川町)にはプレス機などを導入し、生産を増やす。21年までに約10億円を投じて、順次能力を増強する。それに伴い、生産に関わる人員は2倍に増やす見込み。厚木工場は精密バネを手がけており、生産するモーターコアには加工技術を応用する。同社は日本のほか、メキシコにもモーターコアを生産する工場を構える。日本とメキシコの生産能力は明らかにしていない。

同社幹部によれば「多大な投資が伴うため、モーターコアの投資は慎重に検討していたが、EV・HVの市場拡大を見込み、増強を決めた」という。


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