デンソーが今まであえて公表していなかった「7兆円」という数字
有馬社長に聞く「組織や人の活力をもっと引き出したい」
―2025年度に売上高7兆円(17年度は5兆円予想)、営業利益率10%(同7・5%予想)の数値目標を掲げました。
「今まであえて公表していなかったが、(数値の)目標に向かって進むんだというメッセージを社内外に出したかった。数年前から仕込んできたものやお客さまの方向性、社会のニーズを考えると、達成できないレベルではない。数字を出すことによって組織や人の活力をもっと引き出したい」
―電動車の開発競争が活発化しています。
「電気自動車(EV)の数量がすごく大きくなるとは思わない。自動車メーカーもイメージ戦略で打ち出している。電動車にはプラグインハイブリッド車(PHV)やハイブリッド車(HV)もあり、どれがきても対応できるように構えておくことが我々規模の会社ではミッションだ」
―トヨタ自動車とマツダとは、EVの技術開発を担う新会社「EV C・A・スピリット」を設立しました。
「EVのアーキテクチャー(構造)をつくっていく中で、トヨタだけでは困難なものがあると、我々がエレクトロニクスの部分やエアコンのサーマル(熱)システムなどをシステム化し、それをモジュール化していく。トヨタやマツダが何をどうしたいというのが基本だが、我々がそういうものを手がければより良いものになる」
―自動運転技術の開発状況などは。
「力を入れている分野だが、どういう形で、どの車両で、どの地域で具現化するかがなかなか難しい。規制や補償の問題も出てくる。いちシステム会社が動いて何か明確になるものでもないので、自動車メーカーなどと連合軍でいろいろなものを同時並行的に進め、検討していく」
―モーター子会社のアスモを4月に吸収合併します。
「電動化などが進むとモーターの需要がもっと伸びる。デンソーの大型モーター、アスモの小型モーターとラインアップは幅広くあるので、得意の領域のモーターの競争力を高める。車両視点の発想がますます必要になってくると、そういう機能がないアスモ単独では難しくなる」
(聞き手=名古屋・今村博之)
【関連記事】 マツダも注目、熱源を操り省エネを実現する愛知の実力企業
「今まであえて公表していなかったが、(数値の)目標に向かって進むんだというメッセージを社内外に出したかった。数年前から仕込んできたものやお客さまの方向性、社会のニーズを考えると、達成できないレベルではない。数字を出すことによって組織や人の活力をもっと引き出したい」
―電動車の開発競争が活発化しています。
「電気自動車(EV)の数量がすごく大きくなるとは思わない。自動車メーカーもイメージ戦略で打ち出している。電動車にはプラグインハイブリッド車(PHV)やハイブリッド車(HV)もあり、どれがきても対応できるように構えておくことが我々規模の会社ではミッションだ」
―トヨタ自動車とマツダとは、EVの技術開発を担う新会社「EV C・A・スピリット」を設立しました。
「EVのアーキテクチャー(構造)をつくっていく中で、トヨタだけでは困難なものがあると、我々がエレクトロニクスの部分やエアコンのサーマル(熱)システムなどをシステム化し、それをモジュール化していく。トヨタやマツダが何をどうしたいというのが基本だが、我々がそういうものを手がければより良いものになる」
―自動運転技術の開発状況などは。
「力を入れている分野だが、どういう形で、どの車両で、どの地域で具現化するかがなかなか難しい。規制や補償の問題も出てくる。いちシステム会社が動いて何か明確になるものでもないので、自動車メーカーなどと連合軍でいろいろなものを同時並行的に進め、検討していく」
―モーター子会社のアスモを4月に吸収合併します。
「電動化などが進むとモーターの需要がもっと伸びる。デンソーの大型モーター、アスモの小型モーターとラインアップは幅広くあるので、得意の領域のモーターの競争力を高める。車両視点の発想がますます必要になってくると、そういう機能がないアスモ単独では難しくなる」
(聞き手=名古屋・今村博之)
【関連記事】 マツダも注目、熱源を操り省エネを実現する愛知の実力企業
日刊工業新聞2018年1月17日