昼夜2交代勤務のトヨタ国内工場、双方の接触機会を減らすため開始時間を変更
「2直」30分後ろ倒し
トヨタ自動車は国内工場で、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策を強化する。国内工場では主に昼夜2交代勤務(2直)制を敷くが、2直の開始時間を30分ずらし、1交代勤務(1直)に従事する勤務者との接触機会を減らす。車両やエンジン、自動車部品を生産する10工場に導入した。感染症による工場停止リスクを低減するとともに、従業員の安全確保につなげる。
防止策はトヨタ本体の国内10工場で実施。全工場一律で2直の開始時間を30分遅らせ、集団接触の機会を極力抑える。10工場の従業員数の合計は3万人強で、相当数が生産現場担当とみられる。
工場従事者には出勤前の体温測定も義務づけており、37・5度C以上の場合は自宅待機とする。多面的な施策の展開によって、工場での感染防止を徹底する構えだ。
対象は本社工場(愛知県豊田市)、元町工場(同)、上郷工場(同)、高岡工場(同)、堤工場(同)、田原工場(同田原市)、衣浦工場(同碧南市)、三好工場(同みよし市)、明知工場(同)、下山工場(同)の10カ所となる。
同社ではこれまでに国内で高岡工場とトヨタ自動車九州(福岡県宮若市)宮田工場(同)第2ライン、元町工場で新型コロナの感染者を確認している。3工場とも建屋の消毒作業を済ませた上で、操業を再開している。
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日刊工業新聞2020年4月14日