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新型コロナの遺伝子検査、「最短20分」システムの実力

キヤノンメディカルと長崎大が開発

キヤノンメディカルシステムズ(栃木県大田原市)は、長崎大学と共同で新型コロナウイルスの遺伝子検査システムを開発した。従来のリアルタイムDNAポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法と同程度の検査精度を備え、ウイルスの前処理も含め最短20分で検査結果が得られる。

検査システムは重さ2・3キログラム、大きさA4判程度。軽量かつコンパクトのため医療現場で活用しやすい。新型コロナウイルス遺伝子を検出するまで約4時間かかるPCR法に比べ大幅に検査時間が短くなった。現在は厚生労働省の定める公定法として申請中。申請が通ると一般の患者にも適用できるようになる。

同検査システムは鼻腔(びこう)をぬぐった液を10分間95度で加熱する簡単な前処理でもPCR法と同程度の感度でウイルスの遺伝子を検出できる。従来の前処理はウイルスの遺伝子を抽出する必要があり約30分かかっていた。

日刊工業新聞2020年3月26日

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