オゾンホール、90年以降で最小
今世紀半ば以降80年水準に回復
気象庁は今年の南極上空のオゾン層が薄くなる「オゾンホール」の面積が、1990年以降で最も小さかったと発表した。南極の冬季である8月末に上空の気温が異例の高さとなり、オゾン層の破壊が抑制されたという。
同庁によると、オゾンホールは9月7日に最大1100万平方キロメートルまで拡大。南極大陸の面積の8割に相当し、大規模なオゾンホールが見られるようになった90年以降で最小だった。消滅は11月10日で、90年以降最も早かった。
米航空宇宙局(NASA)の衛星観測データを気象庁が解析した。世界気象機関と国連環境計画によると、南極上空のオゾン層が80年ごろの水準に回復するのは、今世紀半ば以降と見込まれる。
日刊工業新聞2019年11月25日