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パリ航空ショー、きょう開幕。「三菱スペースジェット」初舞台

「76席」モデルの模型も披露
パリ航空ショー、きょう開幕。「三菱スペースジェット」初舞台

MRJを改称した「三菱スペースジェット」のイメージ(三菱航空機提供)

 【パリ=長塚崇寛】2年に1度の世界最大の航空宇宙産業展「第53回パリ国際航空ショー(パリエアショー)」が17―23日、仏パリ郊外のル・ブルジェ空港で開かれる。主催者によれば世界から航空機メーカーなど2381社が出展。商談者を対象とする前半4日間の「トレード・デー」には約14万人の来場者を見込む。

 日本からは重工メーカー各社や東京都、愛知県など全国の中小企業、行政関係者ら41社・団体が参加し、国際商談に臨む。三菱航空機(愛知県豊山町)は、開発中の国産小型旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」を「三菱スペースジェット」に改称。名称を変更して初の公の舞台となる。

 座席数88席のMRJ90は「スペースジェットM90」に、同76席のMRJ70は「スペースジェットM100」に改称した。M100は最大市場である米国に最適化した機体サイズで、3クラス65―76席を設定。このうち、1クラスは最大88席まで拡張できる。

 パリエアショーでは機体設計の検討に入ったM100の機内モックアップ(模型)を披露するほか、M90では飛行試験中の3号機を陸上展示する。
 
 海外勢では小型機「737MAX」の墜落事故に揺れる米ボーイングの動向に関心が高まる。同機以外の機種を含む新規受注が4、5月と2カ月連続でゼロとなり、苦戦を強いられている。パリエアショーでは737MAXの運行再開に向けた手続きの進捗(しんちょく)や生産状況などについて、どこまで明らかにするか注目される。
日刊工業新聞2019年6月17日

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