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12月の百貨店、悩みの種は“暖冬”

冬物衣料の販売減が響く
 百貨店5社の2018年12月の既存店売上高(速報値)は、前年同月比で3社が微増、2社が減少した。各社、ラグジュアリーブランドを中心とした高級品が好調だったものの、12月前半の暖冬による冬物衣料の販売減が大きく影響した。

 阪急阪神百貨店は同4%増。婦人靴やクリスマスギフトのハンドバッグなどが売れた。高島屋は同0・5%増、大丸松坂屋は0・2%増だった。ラグジュアリーブランドを中心とした高額品や化粧品、訪日外国人(インバウンド)の売り上げアップが寄与した。三越伊勢丹は同1・2%減で、そごう・西武も同1・3%減だった。12月前半の気温が高く、セール前の買い控えもあり、冬物アイテムが想定以上に苦戦した。

 19年1月については、2日から営業を始めた大丸松坂屋が「2日と3日の既存店売上高、入店客数はともに前年同期を若干下回った。マフラーや手袋など婦人雑貨や紳士雑貨、化粧品の福袋はよく売れている」という。

 同じく2日に営業を始めた高島屋も初売りの2日間は「売上高、客数ともに前年同期を数%下回った」。三越伊勢丹は、初売りの目玉となる福袋、クリアランスセールともに好調で目標をクリアしている。
          
日刊工業新聞2019年1月8日

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