キリンがIoTビールディスペンサーで飲食店開拓

数店舗で実証実験、販売量を正確に把握

 キリン(東京都中野区、磯崎功典社長)とキリンビールは5日、NTTデータと協力し飲食店でビールが注がれている量を、センサーでリアルタイムに把握できるシステムを開発したと発表した。IoT(モノのインターネット)の手法を活用する。蓄積したデータを解析して、注ぎ機器(ディスペンサー)を交換する時期の判断やビールの仕入れ注文などに生かす。

 キリンは4月から数店舗で実証実験を始め、5月末までデータを蓄積し、活用方法などを検証する。同システムはディスペンサーに流量センサーを取り付け、現時点で売れているビールの量を正確に把握できる。

 同社は「エリアや業態の異なる複数店舗で検証を進める」とし、居酒屋など、さまざまな業態で活用の可能性を探る。実用的と判断すれば、飲食店へ普及を進める。

 飲食店のビール売り上げは、イベントや曜日、気温などに影響を受ける。花見や花火大会といったイベントがあった日は販売量が伸びるため、多めに仕入れる必要がある。また、ディスペンサーは汚れが付着してビールの味が落ちるため、早めの交換が不可欠。同システムをビール営業のツールとする考えだ。

日刊工業新聞2017年4月6日

明 豊

明 豊
04月06日
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IoTはものをつなげるという発想で考えがちだが、課題を解決するという意味では人に着目する方がビジネスの可能性が見えてくる。その意味ではビールの消費という視点はなかなか面白い。問題は顧客への導入メリットをどう見出すか。
昨日、ニュースイッチで豊田自動織機の“IoTフォークリフト”を取り上げた。
「ここの稼働率の低いフォークリフトを減らしたらコスト削減できますよ」
たとえ一時的に台数を減らすことになってもコストを低減できるなら迷わず提案するという。5―7割を人件費が占め、物流コスト低減には車両台数削減が大きな効果を生む。
営業マンはビールを売ってなんぼ。さてどんな提案をするか。キリンは今年からクラフトビールに専用のディペンサーを投入するというが、相性が良いかもしれない。

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