2017年度 自治体予算のポイント教えます《#09》

大阪府、福岡県、福岡市、相模原市

【大阪府】健康産業の創出支援−再生医療で国際拠点


 大阪府は世界的なライフサイエンスクラスターの形成に向け、新規事業として健康産業の創出支援や再生医療国際拠点の形成推進などを盛り込んだ2017年度当初予算案をまとめた。健康産業の創出・拡大に1152万円を計上、大学発シーズから健康寿命延伸産業を創出する仕組みを構築し、交流会や研究会などを通じて事業化を加速する。ビジネスの中心地「中之島4丁目」への再生医療国際拠点形成の計画策定に528万円を充てた。

 4月に設立する大阪産業技術研究所では18年運用開始予定の電波暗室用施設の整備に3億6614万円、10月までに設置予定の工業所有権情報・研修館(INPIT)近畿統括拠点(仮称)の活用促進に115万円を計上した。このほか、25年の万国博覧会の大阪誘致に3億780万円、統合型リゾート(IR)の立地には4770万円を盛り込んだ。

 一般会計は16年度当初予算案比5・8%減の3兆866億円。大阪の成長を促し、府民の安全・安心を確保するための施策に重点を置いた。

【福岡県】「売れる新商品」中小支援−消費者調査に1112万円


 福岡県は中小企業の試作品の消費者調査を行う「売れる新商品・新サービスづくり支援費」に1112万円を計上した2017年度当初予算案をまとめた。新規事業は自動車の電子・電装分野への参入支援に313万円、燃料電池バス導入研究会の開催に348万円、飯塚病院を核とした医療機器開発支援体制の構築に1065万円を盛り込んだ。IoTプロジェクトの創出・実施の支援に3320万円を充てた。

 商工費は前年度比0・4%増の1205億9834万円。一般会計は同4・5%減の1兆7209億円。

【福岡市】企業立地促進に25億1000万円


 福岡市は企業立地および産業集積の促進事業に25億1135万円を盛り込んだ2017年度当初予算案をまとめた。本社機能や情報関連産業などの誘致を強化する。情報発信やセールス活動を通じ、外国企業の誘致も進める。

 研究開発や新サービス創出の推進では、下水バイオガスによる水素ステーションなど水素の利活用、IoT(モノのインターネット)による実証実験などで5億6788万円を計上。市内に分散する創業支援施設の集約・一体運営や規制緩和などの取り組みを「福岡市スタートアップ・パッケージ」として発信する事業などで2億3086万円を充てる。

 一般会計総額は前年度比6・2%増の8328億円。

【相模原市】ロボ企業誘致に14億9000万円


 相模原市は2017年度に企業誘致施策を拡充する。14億9896万円を計上し、国際的なロボットビジネス拠点の形成を目指す。ロボット関連企業を誘致するため産業集積条例を一部改正、ロボット産業を従来のリーディング産業との位置づけから“重点リーディング産業”へ格上げする予定。

 条例が通れば現状の「土地・建物への投資のうち最大10%(最高10億円)」の補助を「同15%」に高める。中小企業の従業員の負担軽減や生産性向上を図るため産業用ロボット導入支援費も1億4629万円計上した。

 一般会計は前年度比12・3%増の2893億円と過去最大規模の予算となる。

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《#02》神奈川県、長野県、沖縄県
《#01》千葉県、群馬県、横浜市、川崎市、さいたま市、静岡市

日刊工業新聞2017年2月20日

三苫 能徳

三苫 能徳
02月20日
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福岡市が力を入れている起業支援。次年度は企業誘致も促進するようですが、スタートアップ企業と誘致企業との協業や連携による相乗効果にも期待したいです。

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