クリーニング工場でロボットと人が協働。「必要不可欠な存在」に

<渡辺リネン>初のロボ導入で労働生産性が1.5倍アップ

 タオルや寝具などのリネンサプライ業を宿泊施設、病院向けに展開する渡辺リネン(新潟県長岡市)。2015年度にクリーニング工場にロボットを導入し、労働生産性を従来の約1・5倍に高めた。タオルを結束する重労働をロボットが肩代わりしつつ、臨機応変に人の配置を変え、処理量の変動に対応する仕組み。ロボットと人が協働する次世代システムとして、工場自動化(FA)の新たな形を確立しつつある。

重労働にもかかわらず人手に頼る


 「タオルをゴムなどで結束する工程は、作業量が多く重労働。処理量の変動が大きく調整も大変だった」と川村松市執行役員事業部長はロボット導入前の課題を紹介する。変動への対応という意味では、作業員数を増減させる方法が最も手っ取り早い。それ故に結束工程では自動化が進まず、重労働にもかかわらず人手に頼った状態が長らく続いていた。だが、この工程を改善しなければ工場全体の生産性は上がらない。労働力不足という背景もあり、先送りされ続けていた自動化が、急務になりつつあった。

ロボットと人が協働しタオル振り分け


 打開策として考案されたのが、ロボットと人が協働するシステムだ。システム構築(SI)企業のミツイワ(東京都渋谷区)がコーディネーター役を担当。ロボットラインと手動で処理するラインを併存させ、上流から流れてくるタオルを自在に振り分けられるようにした。普段はロボットラインに仕事をある程度集中させるが、繁忙時は手動ラインにも多くのタオルを投入し、大人数で処理するシステムだ。

 利用するロボットはファナックが手がける可搬質量80キログラムの6軸垂直多関節ロボット「R-1000iA/80F」。同80キログラムの重可搬タイプを選定した理由は、コンベア機構付きの大型ハンドを先端に取り付け、自在に動かすためだ。タオルの供給などに用いるこのハンドは今回の特注品。ミツイワと連携するメカニカ(千葉県松戸市)の技術を用い、開発した。

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