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特別展「深海2017~最深研究でせまる“生命”と“地球”~」見どころ

混雑状況は公式Twitterがおすすめ
人類に残された最後のフロンティアの1つと言われる「深海」の特別展。2013年夏に開催され、老若男女に大人気だった展覧会がパワーアップして戻ってきた。今回は「生物発光」や「巨大生物」などの深海生物はもちろんのこと、深海に眠る資源や、東北地方太平洋沖地震の実態にせまる「深海と巨大災害」の研究最前線を実物の機材や映像・CGを駆使して紹介している。弊紙メトロガイドで招待券を読者プレゼントしたところ(すでに終了)、応募数は群を抜いており、改めてその人気を感じた。

特別展「深海2017」見どころは数多とある。
1939年に存在を確認されたものの、2004年に実際に泳いでいる所を初めて撮影され話題となった不思議な形の「デメニギス」。大英自然史博物館より特別出品され、英国以外で初公開という「ダイオウホウズキイカ」の腕標本。
深海・超深海は未だ「食物連鎖」の生態系が未解明な部分が多く(ピラミッドの頂点が分からない)、研究方法が確立されきっていないデリケートな部分なのだとか。展示にも「新種認定の為の学術論文作成中」と書かれているものがあり、まさに深海の研究が現在進行で展示されている。

特別展「深海2017~最深研究でせまる“生命”と“地球”~」


大きく派手な展示に目が行きがちだが、細かいパネル展示も1つ1つが面白い。
「どこからが深海か?」と問われて正しく回答出来る人は少ないかもしれない。(正解は「一般的に水深200mくらい」。)200mが浅く感じるくらいの「深海」の展示もかなりある。

熱水噴出孔に暮らす「発見当初は生物と認識されていなかった」というほど原種に近い深海生物も展示されている。
例えばホネクイハナムシ(多毛類)は微生物と共生し、彼らから栄養を得る。そして消化管も口もないという生物。展示は昆布紐のようで、デメニギス等を見た後ではかなり地味だが、生物と無生物の違いを全く分からなくさせる面白さがある。

深海生物ばかりに目がいくが、展示後半の鉱物や地殻の展示なども興味深い。

夏場は混雑が予想されるので、個人的には少し落ち着くであろう9月がお勧め。だが終了間際はまた混雑するのが特別展の常なので、拝観の際には余裕をもって、館外での暑さ対策をとって赴きたい。

10月1日(日)まで、国立科学博物館にて開催している。
メトロガイド
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
会場限定ダイオウグソクムシ デイパックが欲しくてたまらなかったのですが、使う場所がないので耐えました。街で背負えば人気者間違いなしです。 個人的には発光する遺伝子を組み込んだ花が気になりました。遺伝子怖い!!

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