IoT展示会で鼻息が荒い台湾企業、日本は商機をみすみす見逃してないか
ハードとソフトを組み合わせる得意領域で、スマホに続き敗戦も
【台北=後藤信之】アジア最大級の情報通信技術(ICT)展示会「コンピューテックス台北」が30日、台湾・台北市で開幕した。スマートフォンやパソコンに加え、IoT(モノのインターネット)、人工知能(AI)関連の展示も目を引いた。先端ハードウエアとIoTの共演は、台湾産業が目指す方向を象徴する。
「IoTは目玉。展示スペースは前回と比べ、倍ぐらいまで広げた」―。マイクロソフト(MS)台湾の簡聿秀氏はこう話す。MSのクラウドシステム「アズール」をベースにしたIoTソリューションを「産業」「ヘルスケア」「オフィス」「小売り」の四つの切り口で展示。先端の「ウィンドウズパソコン」とともに来場者の注目を集めた。
台湾エイサーも仮想現実感(VR)ゲームなどと併せて、IoTを目玉に据えた。小売店の商品棚に小型カメラと、広告映像を流す小型ディスプレーを設置。カメラを使って客層を把握し、クラウドで広告の視聴データを分析できるソリューションなどを披露した。
また「レゴ」のようなブロックを使ったプログラム学習用玩具(がんぐ)を展示。スマホを使って、モーターや電球を搭載したブロックを稼働させる仕組みだ。エイサーの担当者は「プログラミング技術だけでなく、IoTの概念を学べる」とアピールする。
台湾はパソコンやスマートフォン向けの電子部品や受託製造で存在感を発揮してきたが、IoTでは米国企業などに比べ遅れている。「パソコンの祭典」として存在感を示してきたコンピューテックスも変化を迫られている。
電子部品や受託製造で培った台湾のエコシステム(ビジネスの生態系)はIoTで生きる可能性がある。台北市コンピュータ協会(TCA)の張笠副総幹事は「台湾はIoTの“宝島”だ。サプライチェーンと人材があり、アジアのハブという地理的優位性もある」と台湾産業の特徴を指摘する。
今回のコンピューテックスでも台湾エイスースが、VRと拡張現実(AR)の両機能を備えるスマホ「ZenFone」を初披露するなど先端ハードウエアも存在感を示した。
台湾貿易センター(TAITRA)の葉明水秘書長は「台湾はIoTのサプライチェーンの一員。台湾の高性能なハードと組み合わせることで、ソフトやサービスが生きる」と話し、台湾企業のIoTビジネスでの成長に自信を示した。
「IoTは目玉。展示スペースは前回と比べ、倍ぐらいまで広げた」―。マイクロソフト(MS)台湾の簡聿秀氏はこう話す。MSのクラウドシステム「アズール」をベースにしたIoTソリューションを「産業」「ヘルスケア」「オフィス」「小売り」の四つの切り口で展示。先端の「ウィンドウズパソコン」とともに来場者の注目を集めた。
台湾エイサーも仮想現実感(VR)ゲームなどと併せて、IoTを目玉に据えた。小売店の商品棚に小型カメラと、広告映像を流す小型ディスプレーを設置。カメラを使って客層を把握し、クラウドで広告の視聴データを分析できるソリューションなどを披露した。
また「レゴ」のようなブロックを使ったプログラム学習用玩具(がんぐ)を展示。スマホを使って、モーターや電球を搭載したブロックを稼働させる仕組みだ。エイサーの担当者は「プログラミング技術だけでなく、IoTの概念を学べる」とアピールする。
台湾はパソコンやスマートフォン向けの電子部品や受託製造で存在感を発揮してきたが、IoTでは米国企業などに比べ遅れている。「パソコンの祭典」として存在感を示してきたコンピューテックスも変化を迫られている。
電子部品や受託製造で培った台湾のエコシステム(ビジネスの生態系)はIoTで生きる可能性がある。台北市コンピュータ協会(TCA)の張笠副総幹事は「台湾はIoTの“宝島”だ。サプライチェーンと人材があり、アジアのハブという地理的優位性もある」と台湾産業の特徴を指摘する。
今回のコンピューテックスでも台湾エイスースが、VRと拡張現実(AR)の両機能を備えるスマホ「ZenFone」を初披露するなど先端ハードウエアも存在感を示した。
台湾貿易センター(TAITRA)の葉明水秘書長は「台湾はIoTのサプライチェーンの一員。台湾の高性能なハードと組み合わせることで、ソフトやサービスが生きる」と話し、台湾企業のIoTビジネスでの成長に自信を示した。
日刊工業新聞2017年5月31日