ドローンで即時に高精度な地形データを計測、レーザープロファイラー搭載型開発へ

関西大など産学官でコンソーシアム、建設・土木分野での測量や点検などで活用目指す

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精密な3次元モデルの製作を目指す(関西大提供)
 関西大学総合情報学部の田中成典教授らは、飛行ロボット(ドローン)にカメラと3次元計測可能なレーザープロファイラー(LP)を搭載し、正確に早く地形データを把握できる計測技術の開発に乗り出した。レーザー測量による点群座標データとカメラで撮影した写真データを組み合わせ、従来より約2倍精密な3次元モデルを作製する。産学官の連携によって技術を確立し、災害現場での迅速かつ正確な状況把握に役立てる。建設土木分野での測量や点検、建造物の品質管理などにも活用する。
 
 開発は4月に発足した、関西大学カイザー・プロジェクトS「高度空間計測技術開発コンソーシアム」で進める。田中教授が研究代表者を務め、コンソーシアムには国土交通省国土技術政策総合研究所と国土地理院、民間企業7社が参画している。2025年までに、計測システム技術、データ処理技術および運用モデルの確立を目指す。

 マルチローターヘリコプター型のドローンにカメラと小型LPを搭載する。LPを使うことで画像から点群データを生成する作業をすべて省略できるため、10倍以上の作業効率向上が見込めるという。瞬時に稼働できるようユニットを軽量化し、コストを1台500万円以下に抑える。

 ドローンの活用事例としてカメラのみを使った写真測量があるが、正確な地形データが即座に取得できないといった課題がある。

 プロジェクト前半の5年間をハードウエアおよびソフトウエアの研究・開発に充てる。既存の計測プラットフォームやデータ処理に使うソフトウエアは海外製が多いため、国内でまかなえるようにする。後半5年間で既存の計測技術との相互運用モデルの設計を進めるほか、国交省に向けドローン計測技術に関する制度や規定、仕様などを提案する方針だ。

 田中教授は、コンソーシアム参画各社が共同研究開発で培った計測システム技術とデータ処理技術に独自技術を付加し、ビジネス展開することを想定している。

日刊工業新聞2015年05月28日 科学技術・大学面

COMMENT

明豊
執行役員 DX担当
デジタルメディア局長

2025年に運用モデルの確立を目指すとしいるが、結構時間がかかるという印象。ソフトは海外製が多いらしいが、一気に米国とかで実用化されはしないか。

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