JR東日本が無線で列車を制御、地上設備を大幅スリム化
2019年をめどに小海線に導入、他線へも展開へ
JR東日本は無線式列車制御システム「ATACS(アタックス)」を活用した、地方交通線向けの列車制御システムを開発し、2019年をめどに小海線に導入する。小海線では現状、運転士が手動でスイッチを操作して信号を変換している。新システムは無線を通じ、車両と地上の装置間で情報を送受信し、列車を制御。軌道回路を設置せず、地上設備を大幅にスリム化し、自動列車制御を実現する。JR東日本は設計や機器の製作など、導入工事に着手する。
JR東日本が開発した地方交通線向けの列車制御システムは、小海線の沿線で複線となっている11カ所を、アタックスの周波数を利用した無線通信エリアにする。無線を活用し、車両装置から駅装置に機器情報や車両IDを発信する。
駅装置から地上の中央装置には、光ケーブルを通じて発信する。ダイヤに従い、機器情報や車両IDを発信することで、信号を転換し、単線部分に対向列車が進入しないよう制御。従来のシステムではできなかった、緊急時の折り返し運転も可能になる。
無線通信システムを活用することにより、軌道回路を導入する必要がなくなるなど、地上設備を大幅に減らし、列車を制御することが可能になる。
また同システムと合わせて、自動で速度を調整する「ATS―P」も導入。ATS―Pは通常、線路側に箱形の装置が必要だが、無線で情報をやりとりするため、不要となる。小海線は山間部で勾配が多いため、自動で速度調整することで、安全性が向上する。
JR東日本が開発した地方交通線向けの列車制御システムは、小海線の沿線で複線となっている11カ所を、アタックスの周波数を利用した無線通信エリアにする。無線を活用し、車両装置から駅装置に機器情報や車両IDを発信する。
駅装置から地上の中央装置には、光ケーブルを通じて発信する。ダイヤに従い、機器情報や車両IDを発信することで、信号を転換し、単線部分に対向列車が進入しないよう制御。従来のシステムではできなかった、緊急時の折り返し運転も可能になる。
無線通信システムを活用することにより、軌道回路を導入する必要がなくなるなど、地上設備を大幅に減らし、列車を制御することが可能になる。
また同システムと合わせて、自動で速度を調整する「ATS―P」も導入。ATS―Pは通常、線路側に箱形の装置が必要だが、無線で情報をやりとりするため、不要となる。小海線は山間部で勾配が多いため、自動で速度調整することで、安全性が向上する。
日刊工業新聞2017年2月28日