疲れが取れ、明日の元気へつながるバスタイム。温浴効果を高めるため、入浴剤を入れる人も多いだろう。バスクリンの「きき湯」シリーズ（写真）は、温浴効果をはじめとする機能性や香りの良さから１０年以上にわたり愛され続けている。

　きき湯のキャッチフレーズは「その日の症状、その日のうちに」。入浴を通して体のコンディションを整えるというライフスタイルを提案している。効果の理由は炭酸ガス。「日本の名湯」シリーズの新製品開発のために訪れた大分県・長湯温泉の炭酸泉にヒントを得た。湯に溶けた炭酸は、皮膚に浸透して末梢（まっしょう）血管が拡張し血流量が向上、よく温まる。独自のブリケット形状を採用して勢いよく発泡するため「炭酸の力を実感しやすい」（担当者）という。

　ボトルタイプは健康志向の高い３０代以上の女性を中心に、分包タイプは出張するサラリーマンに好評。スポーツ選手にもファンが多い。「トレーニング、栄養に入浴を加えて、最高のパフォーマンスをしようと考える選手が増えている。きき湯の提案にも共感してもらっている」。現在は日本オリンピック委員会のオフィシャルパートナーとして製品を提供する。

　入浴剤に珍しい角形ボトルを採用したのも「開発に苦労した分、存在感を出したかったから」。切なる思いは、着実に実っている。
　
バスクリン
　▽所在地＝東京都千代田区九段北４の１の７、０３・３５１１・５８１１▽社長＝古賀和則氏▽事業内容＝医薬部外品（入浴剤・育毛剤ほか）、雑貨品などの製造販売▽ロングセラー商品の発売時期＝０３年（平１５）