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「爆買い」で絶好調!三菱電機、「かまど炊き」高級炊飯ジャー発売

白物家電出荷減の中で伸びています
 家でかまど炊きご飯を―。三菱電機は28日、羽釜形状の内釜を採用したIH炊飯ジャー「本炭釜KAMADO=写真」を6月21日に発売すると発表した。羽釜と独自の断熱構造により大火力で炊飯することが可能で、昔ながらのかまどで炊いたご飯を再現する。価格はオープンだが市場想定価格は12万円(消費税抜き)。月5000台の販売を見込む。

 本体に断熱材とリング状の耐熱ゴムを取り付けたことで、火力が従来品比で約28%向上した。羽釜の総体積とともに上部の空間を従来比で1・6倍に拡大し、大火力でも吹きこぼれがなく炊飯できるようにした。最大炊飯容量は5・5合。内釜の厚みは10ミリメートル。

 高純度の炭を削りだして作った内釜を採用した炊飯器「本炭釜」の発売10周年記念モデル。同社によると2015年度のIHジャー炊飯器市場規模は約395万台で、このうち高級モデルの機種構成比率が10年前の約13%から、30%に拡大する見通し。

 三菱電機ホーム機器の田代正登社長は「炊飯器は家電の中では珍しく、単価上昇が続いている」と指摘し、今後も開発を強化していく考えを示した。
(日刊工業新聞社2015年05月29日 電機・電子部品・情報・通信面)

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4月の白物家電出荷、8.4%減―炊飯器、掃除機は好調


 日本電機工業会(JEMA)が26日発表したエアコンなど白物家電の4月の国内出荷額は、前年同月比8・4%減の1404億円と7カ月連続で減少した。昨春は消費税増税前の駆け込み需要が旺盛で、4月に納品の一部がずれ込み出荷が増えたため、その反動が出た。エアコンなど高額品を中心に落ち込んだ。
 品目別では、エアコンが15・0%減の317億円、冷蔵庫が21・4%減の257億円、洗濯機が11・9%減の216億円だった。一方、外国人観光客の土産品として人気のある炊飯器が26・7%増の87億円、掃除機も7・4%増の75億円と伸びた。
日刊工業新聞社2015年05月27日 電機・電子部品・情報・通信面
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
高級志向の続く炊飯器。家電量販店にて、1人で5台近く高級炊飯器を買っていった中国人観光客を見かけたことがあります。 白物の中で不調なのがエアコン、冷蔵庫、洗濯機…って観光客が持って帰れないものばかりですね。

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