究極の紙「セルロースナノファイバー」は1兆円市場に近づけるか
経産省が評価基盤技術を開発へ。コスト引き下げ狙う
経済産業省は微細な木質繊維(パルプ)であるセルロースナノファイバー(CNF)の安全性評価の基盤技術を開発する。CNF特有の有害性確認に必要な試験技術と製造・使用段階における人体曝露評価技術で、完成後は手引書として成果を広く公表する。CNFの製造と使用事業者の安全性試験期間の短縮化を通して、政府が目指す年間1兆円市場創出に向けた動きを加速させる。
評価技術は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)を通して、カーボンナノチューブで同様の手引書を作成した産業技術総合研究所(産総研)に委託する見込みだ。CNFは木質バイオマスを原料とし、鋼鉄の5分の1の軽さで5倍以上の強度を備える。日本、北米、北欧を中心に研究開発が活発化している。
経産省は自動車や家電などの材料として利用する高機能リグノCNFの世界初の一貫製造プロセス構築を目指している。一方で天然由来のナノ材料であり、安全性評価技術が確立されていないという。安全性が担保されないと、普及の阻害要因となる恐れがある。
有害性確認に必要となる試料の調整や特性評価技術、生体内のナノセルロースの分析技術を開発する。模擬試験などを通して吸入・接触・摂取による影響を評価分析する技術も確立する見込み。
評価技術は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)を通して、カーボンナノチューブで同様の手引書を作成した産業技術総合研究所(産総研)に委託する見込みだ。CNFは木質バイオマスを原料とし、鋼鉄の5分の1の軽さで5倍以上の強度を備える。日本、北米、北欧を中心に研究開発が活発化している。
経産省は自動車や家電などの材料として利用する高機能リグノCNFの世界初の一貫製造プロセス構築を目指している。一方で天然由来のナノ材料であり、安全性評価技術が確立されていないという。安全性が担保されないと、普及の阻害要因となる恐れがある。
有害性確認に必要となる試料の調整や特性評価技術、生体内のナノセルロースの分析技術を開発する。模擬試験などを通して吸入・接触・摂取による影響を評価分析する技術も確立する見込み。
日刊工業新聞2017年2月21日