ニュースイッチ

「学割コーク」や「こち亀」キャンペーン、飲料大手が自販機で囲い込み

サントリーや日本コカ・コーラ、値引き防ぐ
「学割コーク」や「こち亀」キャンペーン、飲料大手が自販機で囲い込み

飲料大手は自動販売機で消費者を囲い込む(キャンペーンイメージ)

 清涼飲料大手2社が、自動販売機の利用者を優遇するキャンペーンで囲い込みを進めている。サントリー食品インターナショナルは人気漫画のオリジナルストーリーが読めるキャンペーンを、全国の約20万台の自販機で始めた。日本コカ・コーラは中高校生向けに、飲料を買うともらえるスタンプポイントを通常の2倍に引き上げる販売促進活動を、3月20日から始める。

 サントリー食品インターナショナルは、対象の自販機に「当たるキャンペーン」のPOP広告を設置。自販機で購入した飲料に「当たり!」シールが貼られていれば、スマートフォンなどでキャンペーンサイトにアクセスを誘導。人気漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所(こち亀)」のオリジナルストーリーの中から、好みの1作品を5月31日まで読める。当選者は合計400万人を予定。

 一方、日本コカ・コーラが中高生に仕掛ける「学割コーク」のキャンペーンは、スマホのアプリケーション(応用ソフト)「Coke ON(コークオン)」に対応した自販機が対象。コークオンの自販機は飲料を買いポイントをためると、15本に付き飲料を1本もらえる。このポイント数を中高生は2倍にする。ポイントが早くたまる“学割”を適用する戦略。期間は5月31日まで。

 4月6日から抽選でドリンクチケットが当たる別のキャンペーンも実施する。

明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
飲料市場で、自販機を経由した購入の比率は約3割。スーパーやディスカウントストアに比べ値引き幅が小さいため、飲料各社は自販機の販売チャンネルを重視している。

編集部のおすすめ