コマツの情報システムがまた進化!

コマツ、建機履歴を把握できる社内システム開発−生産→廃棄まで100万台超

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 コマツは建設機械の生産から廃棄までの“建機の一生”の情報を履歴書のように把握する社内情報検索システム「t―Next」を開発、5月から運用を始めた。同社が生産・販売した100万台以上の建機とフォークリフト1台ごとの生産、稼働、修理など現在まで蓄積した情報を確認し、追跡管理できる。建機の部品に不具合が見つかった際、その部品を搭載した建機の一覧情報がすぐにわかるため、修理などの対応を迅速化できる。

 t―Nextはコマツの19の基幹情報システムと接続し、各システムの情報を横断的に検索する。社内に分散している建機1台ごとの情報をひとまとめに把握できる。建機の稼働状況を遠隔で確認する管理システム「コムトラックス」とも接続する。

 従来はサービス部門が生産時の情報を確認するのに時間がかかるなど、社内を横串にした情報共有の仕組みがなかった。t―Nextで故障など不具合が発生した建機の生産や稼働実績をすぐに確かめ、保守サービス業務に生かせる。

 9月までに部品表のデータを検索できるようにする。ある部品を積んでいる建機が世界のどこに何台あるかまでわかる。部品表を検索できる対象は今後生産する機種となる。

 ITホールディングス傘下で、コマツの元情報システム子会社のクオリカ(東京都新宿区)と開発した。大量データを分散処理するオープンソース(無償公開・利用改変自由)ソフトウエア「ハドゥープ」を活用し、検索速度を高めた。

 コマツはコムトラックスを建機の需要予測に活用するなど、情報通信技術(ICT)を経営に生かしてきた。t―Nextで社内の部門を超えて情報を入手できる体制を築くことで、ICT活用を一段と進める。部門間の情報共有により新たなアフターサービスが生まれるなど、顧客への還元も見込む。

日刊工業新聞2015年5月29日1面

COMMENT

清水信彦
福山支局
支局長

コマツといえば「コムトラックス」が有名。個々の建機がどういう具合に稼働して、保守履歴がどうなってみたいなことを管理できるシステムと聞いています。しかし実は生産部門とアフターサービス部門とでシステム間の融通がついていなかったということが、この記事からは分かります。コマツにしてそうなのだから、ほかの多くの会社でも、社内システムの相互連携などまだまだ進んでいない例が多いのではないかと想定されます。

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