「ワトソン+IoT」でイノベーション、IBMが独ミュンヘンに拠点開設

BMW、BNPパリバなど入居パートナー企業と協業

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開設式典に参加したIBMワトソンIoT事業部門のハリエット・グリーンGM(左)と独バイエルン州のイルゼ・アイグナー経済相(IBM提供)
 米IBMはドイツ・バイエルン州ミュンヘンに設置した「ワトソンIoTセンター」を16日に正式オープンした。コグニティブ・コンピューティング・システム「ワトソン」を活用したIoT(モノのインターネット)事業についてのグローバル本部の位置付け。ミュンヘンを本拠地とする自動車大手のBMWをはじめ、パートナー企業の技術チームが同センターに入居し、共同でIoTでのイノベーション創出を進める。

 同センターは2億ドル以上の資金を投じて開設した。IBMに所属する約1000人のIoT専門家を配置するという。2016年12月には同センターを舞台にBMWとの共同研究開発を発表。BMWの研究開発機能の一部が同センターに移り、自動車を運転する個人個人に合わせて人工知能(AI)がドライバーを支援する技術を開発する。

 今回、ワトソンIoTセンターでの入居パートナーとして新たに加わった民間企業は、ITの技術商社である米アヴネット、大手金融機関の仏BNPパリバ、世界的なITコンサルティング企業である仏キャップジェミニ、ICTソリューションプロバイダーの印テックマヒンドラの4社。ワトソンIoTをめぐっては、リコーや米ビザ、独ボッシュ、独シェフラーなどもIBMと協業関係にある。

 うちBNPパリバは、ドイツにある傘下のリテール向けデジタル銀行、コンソルスバンクの開発者が同センターに入居し、金融商品や金融サービスでのイノベーションにつなげる。また、キャップジェミニはワトソンIoTをインダストリー4.0はじめ、さまざまな産業分野の顧客のデジタル化支援に役立てる。テックマヒンドラもインダストリー4.0関連や製造業のほか、農業、ヘルスケア、保険、銀行、自動車といった分野での新たなソリューションをIBMと共同で作り上げる。

 一方、ドイツ政府の肝いりで発足し、欧州を代表するIoTデータ通信規格標準化団体のEEBusも同センターと協力。EEBusには欧州の自動車メーカーやボッシュ、ABB、シュナイダーエレクトリックなど60社以上が会員として加わり、スマートホームや電気自動車(EV)、太陽光発電システムなどにまたがるシームレスなIoT通信規格の標準化を進めている。ワトソンIoTセンターとの協力で、グローバルでの産業間共通の規格づくりと普及に弾みをつける。

2017年2月18日付日刊工業新聞電子版

COMMENT

藤元正
モノづくり日本会議実行委員会
委員長

なぜミュンヘン? という話ですが、やはりBMWの本拠地というのが大きい。有力大学もあれば優秀な技術人材もいる。IBMやインテル、フォルクスワーゲンに続いて、最近では中国・ファーウェイもオープンラボ方式の研究拠点で進出しているようです。

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