AR分野の最新ビジョン技術、いよいよロボットに応用へ

ドローンの自動飛行、外部センサーを使わずカメラだけで正確な位置把握

 Kudan(東京都新宿区、大野智弘CEO)は、独自の3次元ビジョン技術をロボット分野向けに展開する。同技術はスマートフォンのカメラのようなローエンド機器でも正確に位置を認識できるのが特徴。ロボットの位置や外部状況を把握する技術としてロボットのメーカーやシステムインテグレーターへ提案する。ロボットシステムの低コスト化に貢献しそうだ。

 AR(拡張現実)やVR(仮想現実)の分野で培ったビジョン技術をロボットやIoT(モノのインターネット)向けに応用して展開する。Kudanによると、AR・VR・ウエアラブルの2020年世界市場規模が16兆8000億円の見通しに対してロボット・IoTなどの産業は190兆円の見通し。市場の潜在性を鑑みてロボットやIoT分野に進出することにした。

 Kudanの技術「KudanCVエンジン」は、自己位置推定と環境地図作製を同時に行う「SLAM」技術を活用したもの。一般的なSLAMは深度センサーなど大がかりな機器が必要だが、同社は単眼カメラなどローエンド機器でも対応できるようにした。

 用途としては、カメラの画像に映る対象物の位置を的確にたどることや、小型カメラによる飛行ロボット(ドローン)の自動飛行、外部のセンサーを使わないカメラだけでの正確な位置把握などを想定する。

 また、複数のカメラを使えば3次元で対象物の形状を高精度に検知できる。多数のカメラ画像を処理すれば、将来はリアルタイムに道路の交通量を把握するシステムも構築できる。

日刊工業新聞2017年2月8日

石橋 弘彰

石橋 弘彰
02月16日
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Kudanのエンジンを使ったARを見せてもらった。スマホの画面に映るノートの上に仮想のキャラクターを置く。すると、スマホのカメラを上下左右に動かしてもキャラはノートの上から動かない。ズームすると、それに応じて大きさが変わる。こうして言ってしまうと当たり前に思えるが、高度な位置把握の技術があるからこそ、そうした当たり前のことができる。ロボットにこうした技術を使うとどんな新しいことができるようになるか、期待が膨らむ。

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