医療ミスを減らせ!機器の識別で新しい技術続々と

投薬・輸血の間違い防止にカテーテル管理

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RFIDタグ付きリストバンド(左)とRFIDリーダー
 サトーヘルスケア(東京都目黒区、小沼宏行社長)は三重大学医学部付属病院(津市)と共同で、極超短波(UHF)帯の無線識別(RFID)タグを使って投薬や輸血の取り間違いを防止する仕組みの臨床研究を始めた。

 第1弾として、2018年末までに、RFIDリーダーが人体内の埋め込み型医療機器に影響しないことを実地で検証する。入院患者や医療スタッフの負担軽減を目指す。

 UHF帯RFIDタグは、事前に行った試験で、布団などの遮蔽(しゃへい)物があってもリーダーで読み取れることを確認した。短波(HF)帯タグに比べ安価に構築できる利点がある。

 また、総務省から、UHF帯RFIDリーダーについて、埋め込み型心臓ペースメーカーや除細動器に対する影響は距離に関わらず見られないことが報告されている。

帝人はICタグ(電子荷札)を用いてカテーテルを管理するシステムを開発した。カテーテルの外箱にカード型ICタグを付け、在庫や製品情報、使用実績を自動で記録できる。医療機関の製品倉庫や病院内のカテーテル棚での利用を想定し、7−8月をめどに発売する。

 価格は仕様により異なり、約200万円からを予定。ICタグのシステムは同社の2次元通信シート「セルフォーム」をベースとしたシート状のアンテナを活用した。既存の棚に設置が可能なため、スペースを有効活用できる。

 読み取り範囲はシート上のみに限定した。安定した精度を実現し、周辺の医療機器への影響を防げる。棚にあるカテーテルの在庫を即時に管理できるため、使用期限の把握も容易になる。

 カテーテルを使用後、カード型ICタグを外し、検知アンテナを組み込んだ専用ボックスに入れると、使用実績が記録される。この情報を受発注システムと組み合わせることで、発注や請求の業務効率向上にもつながる。
カテーテルの管理の効率化につながる点を訴求する

日刊工業新聞2017年2月2日/9日

COMMENT

村上毅
編集局ニュースセンター
デスク

いまだにITやIoTを使うことに後ろ向きな医療機関も少なくないと聞く。医療機器・医療材料は製品点数も多く、上手く個体識別して、利用を効率化すれば医療ミスの抑止や医療費削減など、直接的にも、間接的にもメリットは大きい。

キーワード
カテーテル 極超短波

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