旭化成、浅野社長が成長投資に打って出る分野とは!?

3カ年の次期中計で6000億円。繊維事業の潜在力を高く評価か

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浅野社長
 旭化成の浅野敏雄社長は27日、2016―18年度の3カ年次期中期経営計画で6000億円規模の成長投資を行う意向を示した。年間当たりの成長投資予算は現中計と同規模になる見通し。化学・繊維で構成するマテリアル、住宅、ヘルスケアの主要3領域で収益性の高い高付加価値製品群の拡充に重点投資する。

 15年度までの5カ年中計では1兆円の成長投資予算を設け、救急救命医療機器会社ゾール・メディカル、電池用セパレーター(絶縁材)大手ポリポア・インターナショナルという1000億円超の大型M&A(買収・合併)を成し遂げた。

 次期中計は現中計で整備した成長基盤をより強固なものにして「成長と収益性を強化する」(浅野社長)。マテリアル領域は高収益化で売上高営業利益率8%、住宅は安定成長で同10%以上、ヘルスケアは高成長で同12%を目指す。

 旭化成は16年4月に旭化成ケミカルズ、旭化成せんい、旭化成イーマテリアルズを吸収合併する。3社の研究開発機能を統合して新事業創出につなげる。

日刊工業新聞2015年05月28日 素材・ヘルスケア・環境面

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峯岸研一
フリーランス

浅野社長は繊維事業を評価した。その背景には持ち株事業会社の旭化成せんいの15年3月期決算で営業利益105億円、営業利益率8.8%と高収益を確保したことがある。主力のベンベルグ、レオナ(ナイロン66)、ポリウレタン弾性糸、不織布が揃って堅調だった。しかも、延岡でベンベルグ、レオナの原糸増能力、一方でタイではポリプロピレン・スパンボンドとポリウレタン弾性糸の大幅増設を決定している。繊維事業は16年度からマテリアル事業部門としてケミカル事業などと旭化成本体へ吸収される。しかし、繊維事業は事業拡大とともにさらなる収益向上が見込まれるだけに、プレゼンスを高めそうだ。

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