ストレス耐性、親世代から数世代の子孫に継承
京大が発見、種の生存戦略の可能性
京都大学大学院生命科学研究科の西田栄介教授らは、親世代で獲得したストレス耐性が子孫に受け継がれることを発見した。線虫を使って、ストレス環境で得た耐性の上昇や寿命延長などのホルミシス効果が、数世代に継承されることを確認。獲得形質の遺伝が、DNAの配列変化によらない遺伝子発現(エピジェネティクス)制御で行われている可能性を示した。
親世代が獲得したホルミシス効果の継承には、特定のヒストン修飾因子が必要なことを明らかにした。生殖細胞内のヒストン修飾因子は、体細胞組織の転写因子とネットワークを形成して、ホルミシスに関する情報を受け継ぐことが分かった。
研究チームは、種の生存戦略の一つである可能性を指摘。線虫以外の生物にも重要な知見になると予想している。
親世代が獲得したホルミシス効果の継承には、特定のヒストン修飾因子が必要なことを明らかにした。生殖細胞内のヒストン修飾因子は、体細胞組織の転写因子とネットワークを形成して、ホルミシスに関する情報を受け継ぐことが分かった。
研究チームは、種の生存戦略の一つである可能性を指摘。線虫以外の生物にも重要な知見になると予想している。
日刊工業新聞2017年2月6日