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「恋ダンス」でさらに知名度上がるロボホン、でも販売は・・

シャープ、アプリの開発キット機能を拡充
「恋ダンス」でさらに知名度上がるロボホン、でも販売は・・

ロボホン向けアプリの開発環境を改善し、さらにアプリを増やす

 シャープはロボット型携帯電話「ロボホン」向けアプリケーション(応用ソフト)の外部企業による開発を促すため、開発キット(SDK)の機能を拡充する。カメラによる顔認識で持ち主など認識対象や検出時間を指定できるようになる。静止画や動画撮影もアプリに盛り込める。身ぶりと発話のセットのリストも見やすくし、させたい動きをすぐ探せる。開発環境の改善でアプリを増やす。

 ロボホンの開発面では、2016年10月に認定開発パートナー制度を開始した。ロボホンについての考え方や利用法をシャープと共有し、開発スキルなどを認められた外部企業がアプリを開発、販売する。パートナーは30社を超えた。

 アプリはロボホンが釣りをする、音声対話で日記をつける、レストランを検索して教えてくれる、といったものがある。ビジネス向けにも注力しており、ロボホンがコーヒーの注文を受け、どこのテーブルからの注文か指示する、タブレット端末と連携して販売する自動車の説明をする、といったアプリも実際に利用されている。

 今回のSDKの機能拡充で、ロボホンのカメラとアプリの連携が強化される。動きも多彩になり、「腰に手を当てて、えっへんと言う」といった動きと発話の組み合わせもより簡単に盛り込める。

 SDKの機能拡充や使い勝手の改善は継続する。今後、パートナーの活動活性化に向けてイベントやフォーラムなども積極的に開く。
日刊工業新聞2017年2月3日
石橋弘彰
石橋弘彰 Ishibashi Hiroaki 第一産業部
ロボホン秋頃から知名度を急速に高めてきた。いまは、ペッパーと並ぶ人型ロボットの代名詞になりつつあるのではないか。ただ、すでに1万台が世に出回ったペッパーに比べ、「予約時に1000件を突破」というロボホンは、普及台数が少ない。開発パートナーを増やして、どこまでロボホンの付加価値を高められるかが重要になる。

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