トヨタ系サプライヤーが日産「セレナ」に供給した新型バルブとは

愛三工業が排ガス再循環装置向けに開発。燃費向上と小型化に成功

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新型のEGR向けバルブ「S1」
 愛三工業は自動車の排ガス再循環装置(EGR)に用いる新型バルブを開発した。バルブとシャフトの軸をずらす「二重偏心構造」とし、他社の従来品と比べ再循環させる排気の流量を約5割大きくした。EGRに回す排気の量を増やすことで燃費性能の向上などにつながる。既に日産自動車のミニバン「セレナ」に供給しており、内外メーカーにさらなる拡販を目指す。

 愛三工業が開発したバルブ「EGR―S1」はDC(直流)モーター方式。モーターの小型化により重量を540グラムと、他社従来品の約半分にした。安城工場(愛知県安城市)に専用ラインを設けて生産している。

 これまで同社は応答性に優れるステッピングモーター駆動のEGRバルブを手がけ、トヨタ自動車などに供給してきた。高機能型のDC式への参入で他メーカー向けでもシェア拡大を目指す。

 EGRとはエンジンから出た排気の一部を吸気側に戻して再燃焼させるシステム。もともとディーゼル車の排ガス浄化用だったが、エンジンの吸気抵抗を減らして燃費を低減できるため、今ではガソリン車でも広く採用されている。

 愛三工業はエンジンの吸気量を調整するスロットルボデーも手がけており、将来はEGRバルブなど合わせたシステム提案も視野に入れている。

日刊工業新聞2017年2月3日

COMMENT

明豊
執行役員 DX担当
デジタルメディア局長

日産、EGRといえば韓国当局が日産のSUV「キャシュカイ」で排ガスを不正操作したとして話題になった。 EGRメーカーとしては東京ラヂエーターやティラドなどがある。今後、ガソリン車への展開でさらに需要が広がりそう。

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