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MonotaROが大企業を攻める!購買管理システムをお手軽に

今春からサービス、大口契約の獲得目指す
 MonotaROは大企業向け購買管理システム「ワンソース」の無料・簡易版「ワンソースLite」を開発し、今春にもサービス提供を始める。同社以外のサプライヤーとの一括価格比較機能をなくすなどでシンプル化。新規顧客の開拓につなげ、2015年12月期に6・2%だった大企業とのシステム連携による売上高比率を拡大し、2、3年内に20%に引き上げる。

 ワンソースは、MonotaROが扱う約1000万点の商品データベースと顧客の仕入れ先情報の連携で、商品検索から比較、社内承認、発注、決済をワンストップ化し、購買業務にかかる時間やコストを削減するためのシステム。商品や金額ごとに、現場の人員から場長、購買部門、本社の各部門といった申請承認ルートを設定変更でき、年間売上高で数千億円以上の企業を中心にシステム契約を増やしている。

 同Liteも大企業向けだが年間売上高数百億円から数千億円規模がターゲット。他サプライヤーとの比較機能や、個別の申請承認ルート設定をなくし、承認の段階数も従来の無制限から2―4段階程度に絞り込む。

 同社の主力事業はウェブ通信販売で、商品利用者が承認者や購買者である中小企業の場合に購買業務の削減効果が高い。一方、大企業とはワンソースなどで購買システムを連携。ただ、顧客によっては複雑な承認フローや比較機能は不要とのニーズもあり、同Liteを開発することにした。

 同Liteではウェブ販売とワンソースとの間の“空白地帯”の市場を攻める。
日刊工業新聞2017年1月27日
長塚崇寛
長塚崇寛 Nagatsuka Takahiro 編集局ニュースセンター デスク
新サービスは大口契約の獲得を目指したもの。どれだけ使い勝手を高めるかが大きなポイントとなる。今回の機能拡充は正当な進化ととらえられるだろう

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