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日産、EV専用車台を20年にも投入。テスラやVWに対抗

複数の車格に対応
日産、EV専用車台を20年にも投入。テスラやVWに対抗

現行「リーフ」

 日産自動車は電気自動車(EV)専用のプラットフォーム(車台)を開発し、同車台を採用した車を2020年をめどに発売する。同車台はEVの特性を生かしやすくし、複数の車格にまたがって採用できるように開発する。トヨタ自動車など競合がEVに力を入れ始める中で、EVの商品力を底上げし、商品群を広げやすくする。

 新車台は資本関係にある仏ルノーや三菱自動車との共用も視野に入れている。エンジンがなく、電池やモーターなどで駆動装置を構成するEVの特性を出しやすくする。

 例えば、ガソリン車では一般にエンジンルームの空間を確保するように車台を設計する。ガソリン車の車台をEVに転用するとそうした空間が無駄になり、EVの特性を出す上で制約が生じる。新車台はさまざまなサイズの車両に適用できるように柔軟性も持たせる。車格間の部品の共通化も進めやすくする。

 現行の日産のEVは乗用車「リーフ」と商用車「e―NV200」のみ。いずれも発売済みのモデルの車台を強化・改良したもので、EVの特性を出したり、さまざまな車格に展開したりする場合に制約があるとみられる。
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日刊工業新聞2017年1月26日
中西孝樹
中西孝樹 Nakanishi Takaki ナカニシ自動車産業リサーチ 代表
テスラが打ち出したバッテリーとシャシーが一体化したEV専用プラットホームは、多くの自動車メーカーに衝撃を与えた。この設計思想を発展させたものが、ドイツVW社が社命をかけて取り込むエレクトリックツールキット(MEB)で、2020年には量産車が出てくる。共通化したプラットフォームを基に、ブランドと車種を超えて複数のモデルを派生させ、規模をまとめ、コストダウンを進めるものだ。日産の専用プラットフォームも同様な設計思想に成り立っているだろう。「普及してこそ環境技術」というトヨタがいかに持続可能で普及が望める量産型EV開発を実現するのか、その解を求められているのがEV企画室である。

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